労災保険では、業務上の事故だけでなく、通勤中の事故についても労災保険の補償の対象となります。
通勤途中での交通事故の場合、労災保険と自賠責保険は、同じ事故に対して、2つを一緒に使うことができませんので、どちらを使うか自由に選択することになりますが、交通事故に対して労災保険と自賠責保険とでは、補償をカバーする範囲が違いますので、どちらを選べばいいのか判断が難しいところです。
どちらが有利なのかはケースごとに異なります。
交通事故により会社を休業した場合の休業補償を考えると、通常は自賠責保険のが有利です。先に自賠責保険から休業補償を受けたとしても、後から申請すれば、労災保険の休業特別支給金を受給できます。
一方、自賠責保険は、労災保険と違って、こちらの過失割合が高い場合には支払額が減額されるので、労災保険を優先させた方がいいこともあります。
ケースごとに異なります ので、ご自身で判断なさらず、専門家へぜひご相談いただければと思います。労災保険についてお悩み等ございましたらこちらまで。
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自賠責保険と労災保険
2020年3月2日 社会保険労務士 原田 聡