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弁護士ブログ

労災保険給付と過失相殺の先後関係

2020年5月25日
津島事務所所長 弁護士 加藤 耕輔

 以前の記事において,労災保険給付の受領がある場合には,一定のルールのもとに損害賠償額から控除されることについての記述をしました(「損益相殺」といいます)。

このほか,被災者に労災事故発生について過失がある場合には,会社側に安全配慮義務違反あるいは過失があって民事上の賠償責任が発生する場合であっても労働者の過失の割合に応じて損害賠償額が減額されます(「過失相殺」といいます)。

具体的な損害賠償額を算出するにあたり,この「損益相殺」「過失相殺」どちらを先に行うかが問題となります。

 労災保険による給付を控除してから過失相殺を行った方が,被災者(または遺族)が受け取ることができる金額は多くなりますが,判例上は「過失相殺を先に行い,その後で労災保険給付金などの既払い金の控除を行う」こととされています。

こうした判例上の処理によると,ある損害費目における過失相殺後の価額が,既に受領している当該費目に対応する労災保険給付額を下回る状況(適切な表現ではないかもしれませんが,もらいすぎている状況)が起き得ます。

損害費目としての治療費は,過失相殺が生じれば常時生じるでしょう。

 この場合でも,いわば「もらいすぎ」の労災給付額を他の費目に充当することはできないとされていますので注意が必要です(前回記述の「労災保険給付の控除について」を参照ください)。

労災保険と海外派遣者

2020年4月24日
社会保険労務士 原田 聡


労災保険の対象は、日本国内で事業主に雇われ賃金を受けている労働者ですが、海外の事業場で働く日本人の労災保険の適用は複雑です。

コロナウィルスの影響で海外の生産拠点の操業一時停止など、ニュースで海外で働く日本人をよくテレビで見ますが、海外出張者として国内事業場の使用者の指揮命令に従って勤務する労働者であれば、労災保険の対象となる一方、海外派遣者として海外の事業場に所属しそこからの指揮命令での労働者であれば労災保険の適用はありません。海外派遣者の場合、労災保険の適用を受けるには、別途労災保険の特別加入の手続きを受ける必要があります。


労災保険の特別加入制度は、労働者ではないけど、仕事内容等から労働者と変わらず保護することが適当とみなされる人に、一定の条件で特別に労災保険に加入できる制度のことです。特別加入できる方には、海外派遣者をはじめ、中小事業主等・一人親方等・特定作業従事者の4種あります。中小事業主(会社の社長)も会社労働者と同じ作業をしていても、特別加入をしていないと労災保険の適用はないのですね。
安心して労働するためにも、労災保険の適用になっていない場合、一度特別加入を検討してはいかがでしょうか。

請求可能な損害について

2020年4月9日
愛知総合法律事務所 春日井事務所 弁護士 深尾 至

労災が起こり,使用者に安全配慮義務違反や不法行為責任があると認められる場合に,労働者が使用者へ請求する余地がある損害としては,以下のものが挙げられます。

1 積極損害

  治療費については,労災保険の補償の対象とされていますが,補償の対象とされていない入院雑費,付添看護料,通院交通費,装具代,家屋改造費などについては,使用者へ請求する余地があります。

2 休業損害

  労災保険の補償の対象とされていない収入部分については,使用者へ請求する余地があります。

3 逸失利益

  例えば,労災により後遺障害が残存した場合に,それがなければ得られたであろう収入である逸失利益について,使用者へ請求する余地があります。

4 慰謝料

  労災保険においては,精神的損害について補償の対象とされていないため,入通院等による慰謝料を使用者へ請求する余地があります。

一般論としては,以上のとおりであるものの,「余地がある 」 と記載したとおり,一様ではありません。

例えば,「3 逸失利益」に関して,後遺障害が必ずしも将来にわたる収入の減少(労働能力の喪失)に結びつかない内容のもの(歯牙の欠損や外貌醜状が典型です。)の場合には,使用者側から,この点を捉えて損害の発生を否定する反論がされることもあり得ます。

そのため,それぞれの損害費目について,最新の議論状況を踏まえ,的確な主張立証を行う必要があります。

これは労災に特有のことではなく,例えば,交通事故に基づく損害賠償においても同様の議論が当てはまります。

当事務所は,労災のみならず,交通事故に基づく損害賠償についても極めて多数の取扱経験を有しており,その経験を活かした活動が可能な点が強みであると自負しております。

コロナウィルスと労災保険

2020年3月30日
社会保険労務士 原田 聡

世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルスですが、感染経路として、飛沫感染や接触感染が考えられています。新型コロナウィルスは、指定感染症・検疫感染症に指定されていますので、新型コロナウィルス感染者の治療費は公費負担となります。

新型コロナウィルスの感染が、業務又は通勤に起因して発症したものであると認められる場合には、労災保険給付の対象となります。具体的には、医療に従事していて感染した人をはじめ、通勤途中に感染してしまった人も対象となりますが、通勤災害によるコロナウィルスの感染した場合などは、一度労働基準監督署に確認をしたほうがいいかと思います。

労災保険での補償内容には、診察や治療などの療養補償だけでなく、業務災害・通勤災害により仕事を休み、賃金の支給がない等休業に対しても補償がありますので、労災保険の申請が必要なかたも今後出てくるかもしれません。

なお、労災保険の対象でなければ、休業中の賃金については、健康保険の傷病手当金の支給が考えられます。

日々電車に乗りたくないなと思いながらも電車通勤をしていますが、手洗いなどできることからコロナウィルスの感染を防いでいきたいものです。

自賠責保険と労災保険

2020年3月2日
社会保険労務士 原田 聡

 労災保険では、業務上の事故だけでなく、通勤中の事故についても労災保険の補償の対象となります。

 通勤途中での交通事故の場合、労災保険と自賠責保険は、同じ事故に対して、2つを一緒に使うことができませんので、どちらを使うか自由に選択することになりますが、交通事故に対して労災保険と自賠責保険とでは、補償をカバーする範囲が違いますので、どちらを選べばいいのか判断が難しいところです。
 どちらが有利なのかはケースごとに異なります。

 交通事故により会社を休業した場合の休業補償を考えると、通常は自賠責保険のが有利です。先に自賠責保険から休業補償を受けたとしても、後から申請すれば、労災保険の休業特別支給金を受給できます。

 一方、自賠責保険は、労災保険と違って、こちらの過失割合が高い場合には支払額が減額されるので、労災保険を優先させた方がいいこともあります。
  ケースごとに異なります ので、ご自身で判断なさらず、専門家へぜひご相談いただければと思います。労災保険についてお悩み等ございましたらこちらまで。